仕事で使える英語力のみがき方|最も効率的な英語習得法
「海外で働きたいけど英語力が不足しています。どうしたら良いでしょうか?」という相談をよく受けます。
英語力がなくても海外では働けます。ただ、経営者として働くとなると高い英語力は持つべきだと私は思います。英語力に不安で海外で働くことに逡巡している方に、どのような方向で英語力を伸ばすべきかを本稿でお伝えします。
「通訳がいれば問題ない」という意見もありますが、特に国際的な環境で働く場合、その考え方はリスクを伴います。今回は、「コツコツと勉強しましょう」以外の習得法をお伝えしたいと思います。
インプット力:情報アクセスの拡大
2023年8月現在、インターネット上で公開されているウェブサイトの約54%が英語であり、日本語はわずか4%です(出所:Languages used on the internet)。英語の読解力が高ければ、限定された4%の情報から、多くの情報源にアクセスできるようになります。具体的には、情報へのアクセスが約14倍に拡大します。
ITツールを活用したインプット力の強化:ステップバイステップのノウハウ
英語の情報を効率よくインプットするには、複数のITツールを組み合わせて使用するのが効果的です。ここでは、Chat GPTとGoogle翻訳を主に使用した具体的な手法を紹介します。
- 最適な検索ワードの把握:
まずはChat GPTに「〇〇について調べたいのですが、最適な検索ワードを教えてください」という形でインプットします。Chat GPTが提案したキーワードを使用してGoogleで検索を行います。 - 検索結果の日本語化:
Googleの検索結果が表示されたら、画面右上または下部にある「このページを翻訳」ボタンをクリックして、検索結果全体を日本語に翻訳します。 - 最適な情報の選定と翻訳:
日本語に翻訳された検索結果から、関連すると思われる情報をクリックします。そのページを再度、Google翻訳で日本語に翻訳します。 - 要約と確認:
Google翻訳の結果が不明瞭や長すぎる場合は、そのテキストをChat GPTにコピペして「この文章を日本語で要約してください」と指示します。これにより、より分かりやすく短縮された要約が得られます。
このようにして、Chat GPTとGoogle翻訳を独自の方法で組み合わせることで、英語の情報ギャップを効率よく解消できます。
また、リスニングのインプットにはGoogleのレコーダーアプリが非常に有用です。このアプリを使用することで、音声データをテキストデータに変換し、それをさらに翻訳や要約のために活用できます。
すぐに海外勤務が見えているなら、このTipsを体に馴染むまで繰り返したほうが効率的です。
アウトプット力:クリアなコミュニケーション
アウトプット力は、特に英語ネイティブの世界で働く場合には欠かせません。ネイティブ相手と非ネイティブ相手で大きく異なるのは、伝え方です。非ネイティブ間で大事なのは、文法や複雑な表現よりも「伝わる」ことです。
例えば、
- Could you please send me the report by tomorrow? (明日までにレポートを送ってもらえますか?)
敢えて
- Please send me the report by tomorrow.
また、
- Have you already finished the presentation? (プレゼンテーションはもう終わりましたか?)
- I haven't received the email(メールをまだ受け取っていません)
シンプルに
- Did you finish the presentation already?
- I didn't receive the email yet.
Alreadyの用法や場所は、厳密には間違えています。しかし、非ネイティブには現在完了よりも過去形の方がわかりやすいですし、"Already" や "Yet" を加えることで誤解が減ります。
英会話教室のプログラムは言い回しの綺麗さや発音を磨く方向になりがちですが、仕事の場では「伝わる」短い文章を作る能力が必要です。この観点から見ると、英作文の練習は英会話よりも先に行うべきです。
結論
英語情報は日本語の14倍近く存在していて、英語ネイティブはこの14倍の情報を武器に変えているという世界観が重要です。その上で、抜本的な英語力を鍛えるのは重要ですが、特に忙しいビジネスパーソンにおいては、インプット力はITの力を最大限に活用し、アウトプット力は英作文を中心に磨くのが効率的かつ効果的だと考えます。
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